こんにちは(#^^#)
本日は相模湾で発見された新種の立方クラゲ、リュウセイクラゲ(Meteorona kishinouyei)について紹介します!!
Class:箱虫綱
Order:ネッタイアンドンクラゲ目
Family:ヒサシリッポウクラゲ科
Genus:リュウセイクラゲ族
このクラゲは北里大学海洋生命科学部・三宅裕志准教授の研究グループにより2013に発見されました。その後DNA分析を行い、他の立方クラゲ類と塩基配列の違いを比較したところ、これまでに知られている種とはまったく異なることが明らかとなり、2015年に正式にMeteorona kishinouyei, a new family, genus and species (Cnidaria, Cubozoa, Chirodropida) from Japanese Watersというタイトルにて発表されました。
Carybdeidaがアンドンクラゲ目 Chirodropidaがネッタイアンドンクラゲ目
前回記事にしたアンドンクラゲと非常に類似した見た目をしていますが、
・胃糸の束が馬蹄形である
・傘の縁近くにある感覚器に「フラップ」と呼ばれる、「ひさし」のような部分が覆っている
といったの形態学的な違いが存在します。
F1に当たる部分が「フラップ」
・補足事項
※胃糸:クラゲ特有の器官。消化管に持ち、餌生物の保持、消化液の分泌等を行う。
よくサンプリング中に「このクラゲ、いつもと違う!!」って発見できたものです汗
また刺胞細胞においては以下の様に様々なものを所持しています。
個人的な意見となりますが、Cの刺胞については同じネッタイアンドンクラゲ目であるハブクラゲの論文を読んでいた際にも確認した記憶があります。まだ確認されていない事項ではありますが、アンドンクラゲよりも強い毒を持っている可能性があると考えられますね。
クラゲの刺胞細胞って、もしかすると種同定する上での一つの指標になるのかな・・・?
なお、遊泳する姿は以下の様にアンドンクラゲと全く同じ・・・。(以下動画にて)
それにしてもこれだけ調べ尽された相模湾で新種とは・・・海には知られていない秘密がまだまだ沢山眠っているということですね!!
現在は福島、茨城県、神奈川県の一部からしか見つかっていないとの事です。もしアンドンクラゲを採集した際には一度上記の二点を確認してみては如何でしょうか( *´艸`)?
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