夏に忍び寄る猛毒クラゲ アンドンクラゲの特徴と魅力について

こんにちは(#^^#)

本日は夏のクラゲでお馴染みであり、最も気を付けなければならない猛毒クラゲ
アンドンクラゲ(Carybdea brevipedaliaについて紹介します!!

Carybdea brevipedalia

Class:箱虫綱

Order:アンドンクラゲ目

Family:アンドンクラゲ科

Genus:アンドンクラゲ族

 

 

もしかしたらもう既にお世話に(刺されて)なっている方もいるのでは無いでしょうか?笑

本種は1891年 岸上鎌吉博士により発見され、Carybdea rastoniと名付けられました。
しかし2010年に行われた分子系統解析により、
日本近海に分布する種は別種であることが判明し現在のCarybdea brevipedaliaとなりました。

rennzu特徴としましては、

・行燈状の傘(出現時期がお盆であることも由来)

・特徴的な四本の腕(葉状体)から伸びる長い触手

・四つの大きな眼点

です。

左図は箱虫類の眼点を拡大した写真。レンズまで搭載してることから脊椎動物の目と似た構造をしている事が分かります。

一説によると、古代から生きる生物の中で最も発達した目を有していると言われております。
もしかすると私たちの目は彼等からスタートしているかもしれませんね。

一方で他のクラゲとは異なり、
その高い感受性を生かして夜間に光源を用いる事で容易に集めることが出来ます。
また動画をみて頂ければわかるかと思いますが、非常に遊泳能力に優れている事も特徴でしょう。

ただし分布域によっては近年発見された新種の箱虫綱である
リュウセイクラゲと非常に見た目が類似しているので注意が必要です。

また冒頭でも話した通り、本種は非常に強い毒を内包した刺胞を持っている事が知られています。
刺された直後には激しい痛みに伴い、眩暈や頭痛、嘔吐の症状が出ることがあります。

※刺胞細胞に関する細かい内容は此方をCheck!!

公式で発表されている限りでは死亡例はありませんが、何度も刺されるとスズメバチでお馴染みのアナフィラキシーショックを起こす危険性があり、十分な注意が必要です。

※刺された際には、直接触れる・刺傷部分を擦る・淡水で洗う等の行為は絶対に行わない事!
発射していない刺胞を余計に発射させ、事態が悪化する危険性があります!!

刺された際には海水で洗い流し、その上から「お酢」をかける事で刺胞が不活性化します。

ameburoこの方法は古くから用いられており、毎年多くの刺傷被害が確認されている東南アジア周辺では
クラゲの注意書きと共に横にお酢が置かれております。
※全てのクラゲに対して有効な訳ではありません。ご注意ください!!

・補足事項
アナフィラキシーショック:外部から体内に人体に影響があると抗体が判断したものが入ることで、急激に引き起こされる全身性の強いアレルギー反応の事。

 

この様に様々な点で注目されている本種ですが、自然下での生活史にはまだまだ謎が多く、
たとえ稚クラゲを長期間飼育出来ても、飼育環境では成熟させる事すらままなりません。
またポリプが非常に小さい事から、公式に確認された例もありません。
あれだけ毎年発生するので何処かに根城があるはずなのですが…。

非常に危険なクラゲである一方で、未だに多くの謎に包まれた魅力溢れるクラゲ。
このミステリアスな全貌を解明する事が出来れば、
私たちはクラゲのより深い所をしれるかもしれません。

また次の記事でお会いしましょう(^^♪

andonn

表層に集団で集まる行為、通称「アンドンだまり」この行為の真意も未だ謎である。

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