こんにちは(*^_^*)
クラゲ屋店長の、「クラゲ博士」です(:ミ
本日紹介するクラゲはこちら!!
カミクラゲSpirocodon saltator (Tilesius, 1818)です!!
Class:ヒドロ虫綱
Order:花クラゲ目
Family:キタカミクラゲ科
Genus:カミクラゲ属
春の訪れを感じるクラゲとしてオオタマウミヒドラが有名かもしれませんが、
このカミクラゲも同じく春の訪れを感じさせてくれるクラゲです。
出現時期は1~4月にかけて九州から東北の岸沿いに広く分布しており、
大きさは傘高のみで最大10cm、触手を合わせると25cmを超える非常に大型のクラゲです。
名前の由来は長くて多い触手を髪の毛のように広げる事からきています。
(私は神々しい見た目が神様のように見えるから神(神)クラゲなのかと思っておりました笑)
三宅 裕志, Dhugal J. Lindsay (2013).
最新 クラゲ図鑑: 110種のクラゲの不思議な生態 誠文堂新光社
元々は日本特産種であると考えられていましたが、
近年では韓国でも存在が確認されているそうです。
峯水亮, 久保田信, 平野弥生, ドゥーグル・リンズィー (2015). 日本クラゲ大図鑑 平凡社出版
大きな特徴して…
①傘からから伸びる細く、長く、そして多い触手
②傘と触手の繋ぎに存在し、触手瘤の外側に位置する紅色の眼点
③4本の放射管から毛細血管上に分岐した、細い水管
④傘の中心から伸びる細くて長い口
⑤成熟時に傘内に見られる4本のコイル状に巻かれた生殖腺
が挙げられます。
古くから存在が確認されている本種ですがその生態に関しては謎が多く、
未だに自然下・飼育下共にポリプが確認されていません。
背景にはプラヌラが通常下だと着底せず、そのまま消滅してしまうことにあり、
特定の生物に寄生する必要・特殊な環境条件等が必要であると考えられています。
タマクラゲはムシロガイ、エダクダクラゲはエラコの生管と実際に特定のクラゲでは特定の条件を好む種類が存在するので、本種もこれに該当するのかもしれませんね。
また見つかっていない背景には、大型のクラゲではあるが毒性は弱く、大量発生した例も特に報告されておらずと、良くも悪くも研究者の目を引かない所にもあるかもしれません(;´・ω・)
表立った被害を与えない生物=「研究費用を引っ張りにくい」。
今回はこの方程式から、研究対象として日の目を浴びていないのかも…。
過去には、
眼点外光受容細胞の同定 大津 (1981).
眼点より感光色素の抽出 吉田 (1962).
緑色蛍光タンパク質(GFP)の局在 Kubota (2010).
等には用いられていますが、いずれも本種の生態に関する研究ではありませんでした…。
左図はKubota (2010).により調査されたカミクラゲに局在するGFPの分布。蛍光下でも美しさは健在ですね♪
しかし、水族館に飾られれば一躍花形に!!
この美しさに匹敵するクラゲは中々お目にかかれません!!
まさしく、紅一点!!
自然下での麗しい姿を拝みたいそこの貴方。
今がチャンスです!
ぜひこの美しい姿を自然下で見てみて下さい♪
きっとその美しい姿に惚れてしまうでしょう( *´艸`)
それではまた次の投稿でお会いしましょう♪
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