こんにちは(*^_^*)
クラゲ屋店長の、「クラゲ博士」です(:ミ
今回は何故クラゲに触ると痛いのか?
そんなお話をさせて頂ければと思います♪
初めにお話ししておりますが、そもそもクラゲとは刺胞動物の一種であり、その定義は刺胞細胞(しほうさいぼう)を持つこと。つまりは毒針を有する事が定義に含まれます。この細胞ですが、一般的に物理的又は科学的な刺激により内側の刺糸が飛び出す形となっており、飛び出すと右図の様に刺糸が飛び出し、刺さる仕組みとなっています。※アンドンクラゲの刺胞細胞と刺胞
しかし、ミズクラゲ等を触ったことある人は分かるかと思いますが、痛くないですよね?
では何故刺されても痛くないクラゲが存在するのか・・・?
ポイントはズバリ!
刺胞の針の長さと個体が持つ毒の量です。
この情報は2015年8月に「Length Is Associated with Pain: Jellyfish with Painful Sting Have Longer Nematocyst Tubules than Harmless Jellyfish」という題名にて
東京海洋大学の永井宏史教授らによって発表されました。
この論文によると、
人間の表皮は約200μm(0.2mm)の厚さを持っている事が分かっており、
その表皮を貫通して真皮に毒を注入できる個体を
私たちは痛いと認識するのだそうです。
・補足事項
※表皮:体表を覆(おお)う被膜(ひまく)をさし、多くを死細胞から構成している事から神経等は走っていない。薄皮を1枚切っても血が出なく、痛くないのはこのおかげ。
※真皮:表皮の内側にある層。神経や血管はこの部分を通る。
(論文によるとミズクラゲは平均で47㎛、アカクラゲで117㎛、ハブクラゲで335㎛、アンドンクラゲで712㎛の刺胞を持つとのこと。)
つまり、人的被害をもたらすクラゲ=毒性の強い刺胞を持つクラゲ
と言う考えは間違っており、
人的被害をもたらすクラゲ=刺胞の針が長いクラゲ・持つ毒の量が多いクラゲ
の方が正しいかと思われます。
勿論、毒性が強ければなお、被害は出ますけどね(-_-;)※ハブクラゲ等
無論刺胞細胞についてはまだまだ解明されていない事が多いので、
これだけでは無いかもしれませんが、非常に面白い内容かと思います♪
とは言っても刺胞は刺胞。触った際にはちゃんと手を洗いましょうね!!
その手で目とか掻いたら最悪です(-_-;)
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