2018年度の活動を報告させて頂きます!!

皆さんこんにちはクラゲ屋です(:ミ

今回は今年の総まとめとして、クラゲ屋がどの様な活動を行ったのかについて投稿させて頂ければと思います。

今年のクラゲ屋ですが、毎年開催していた「クラゲナイトツアー」の方が残念ながら開催することが出来ませんでした。楽しみにして下さっていた方々には大変申し訳なく思います。2019年度こそは第3回を開催する予定で考えておりますので、今後ともに宜しくお願いします!! (来年は皆でクラゲのフルコースを作ろうとかしてみたかったり…笑)

そんな一方で今年のクラゲ屋は新たに大きく2つの事にチャレンジさせて頂きました。 それが「キッズドアとの教育支援」「マニマニよりクラゲ雑誌の販売」です。今回は特にこの2つについて詳しく報告させて頂きます!!

1.特定非営利活動法人キッズドアと共同で行った夏休み特別企画

2018年7月、クラゲ屋は東京都江戸川区にて特定非営利活動法人キッズドアと共同で夏休みの特別企画を開催いたしました。その名も…!

夏休み自由研究特別企画
プランクトンってナニモノ? 彼らの不思議を探れ!!
~不思議な見た目に隠された驚きの真実とは~

original

※特定非営利活動法人キッズドアとは?※

特定非営利活動法人キッズドアは「すべての子どもが夢と希望をもてる社会へ」を理念に、教育格差を解消すべく学習支援をされている組織になります。今回はその中でも東京都江戸川区の委託を受けて活動を行っているグループと共同でイベントを開催させて頂きました。

イベントは瑞江駅からほど近くの「子ども家庭支援センター」
にて行いました。

プランクトン_180715_0033

準備はNPOの職員、ボランティアの方々総動員で準備を行いました。
今回は全部で前半後半で総勢40名の前での授業。
イベントの為に用意した100Lの人工海水の運搬に中々骨が折れました💦
資料も用意し準備完了!いよいよスタートです!!

プランクトン_180715_0030

今回は前半50分の座学。

内容は「そもそもプランクトンとはなんぞや?」という題目からスタートしました。ところでこの記事をお読みの皆さんは「プランクトン」といわれてきちんとイメージ出来るでしょうか?そしてどれ程の種類が発見されているかご存知でしょうか?

giant plankton

「プランクトン」とは日本語に直すと「浮遊生物」と訳されます。
浮遊生物とは海の波に逆らうほどに泳ぎが得意でない生き物全てを指します。
よって大きさ・種類関係なく、該当する水中で生息する全ての生き物がプランクトンなんです。
つまり触手の長さを合わせれば37mにも達するキタユウレイクラゲCyanea capillataも、湿重量が200kgを超えるエチゼンクラゲNemopilema nomuraiも、群体を作り巨大化するヒカリボヤPyrosomatidae属もプランクトンに当てはまり、まだ十分に泳げるほどの遊泳能力を持たない仔稚魚類もプランクトンに当てはまるのです。

※アンドンクラゲやハブクラゲといった遊泳能力のあるクラゲ類はプランクトンとネクトン(波に逆らって遊泳可能)の狭間にいるとされております。現在のところはプランクトンに位置づけられております。

現在プランクトンに属する生物は約15万種はいるとされており、再分類が行われている今、その種数は今日も増え続けております。この数は海洋中に生息する生物の98‰とも言われており、いかにその種類が多いかが分かります。

相変わらずの上がりっぷりでしたが、生徒の皆さんが暖かく受け入れてくれたおかげで段々と私も落ち着きを取り戻しました。(あがり癖本当に直したい…。)

さて、プランクトンについて教えた所でいよいよ実験です!!今回はクラゲの餌として有名なアルテミアArtemia.spの集光性を用いた実験です!!

ん?なんでクラゲ使わないのかって?

…。クラゲが取れなかったんです…。本当はアンドンクラゲの集光性を用いた実験をやりたかったのですが、2018年度の相模湾は悲しいほどにアンドンクラゲが不漁でした。毎日集魚灯を垂らしても来るのは数個体のみ。長期維持の難しいアンドンクラゲを実験に利用しようと思うと、直前に採集できることが前提条件でした…。次回こそはアンドンクラゲで実験教室を成功させたい!!

とは言え、アルテミアも非常に動きが活発な生物です。セロハンを用いて色を変えるたびに、集まり方が変わる様はやっているこちらも非常に楽しい時間となりました。

緑色のセロハンを用いた時のアルテミアの様子

そして何よりも生徒の皆さんが自分達で考えながら、一回一回セロハンの色を変えるたびに変化する動きを興味深そうに見ている様を見て、この様なイベントを行う価値の重要性を改めて再認識することが出来ました。これが生徒たちにとって新たな風を与えるきっかけとなった事を願うばかりです。

興味深そうに観察を続ける生徒たち

そして今回の実験はイベントの協力者の方々にも中々刺激的だったそうで、後半は大人が子供以上にはしゃいでおりました笑

空いた場所を利用して動画撮影を試みる職員

もちろん実験後にはしっかり考察もしてもらいました。私たちも想像しないような自由な発想の数々に思わず舌を巻いてしました。実験を考案した側も思わず学び手に転じてしまう瞬間でした。本当に子供の発想の豊かさには学ぶ点しかありません。

今回のイベントを取り込なうに当たり場所の提供、許可をして下さった
特定非営利活動法人キッズドアの皆様、イベントの実行に当たり多くの助言をして下さった高橋昌也様、足立透真様、そして何よりも授業を最後まで聞いてくれた生徒達にこの場を借りて改めて感謝申し上げます。そして願わくば今後もこの様なイベントを継続して行っていければと考えておりますので、引き続きご助力の程宜しくお願い致します。

2.「マニマニ」よりクラゲの出版

マニマニ表紙

今年行ったクラゲ屋の動きとして最も大きかったのが、この「マニマニ」の出版かと思います。

そもそもこの話が上がったのはなんと2年以上前…。 株式会社サプラニアの代表の湯原勇太さんが私に言って下さった一言から始まりました。

「クラゲのマニア本作りたい!!」

その話を頂いてから丸2年。 期限を伸ばしに伸ばしてやっとこさ今年の8月に販売いたしました。湯原さん、改めてお待たせ致しました笑

この「マニマニ」内ではクラゲの様々な事に触れております。基礎となる生態学のお話から、水族館、クラゲ食、美容商品、クラゲを元に作品を手掛けられているデザイナーの方々、販売所など本当に多くの事について触れております。

クラゲの採集方法などについても触れております。

また「マニマニ」は「マニアックな人が作るミニ写真集」としての側面も持ち合わせております。多くの方々からご提供して頂いた美しい写真の数々を雑誌内では取り扱っております。見たい人は是非ともご購入してお手に取ってみて下さい!!コーヒー一杯分で購入できます!!笑

この「マニマニ」は一重に、湯原勇太さんからの鶴の一声が無ければ実現しないものでした。 この場を借りて改めてお礼申し上げます。 そしてこの「マニマニ」が25ページでは収まりきらないほど魅力的なものに仕上げる為に分担執筆にご協力して下さった、 ベニクラゲ再生生物体験研究所 所長 久保田信様北里大学 海洋生命科学部 准教授 三宅裕志様琉球大学 研究員 戸篠祥様 江ノ島水族館すみだ水族館加茂水族館海きらら・九十九島水族館の皆様 画像・写真の提供をして下さったBastet様に厚く御礼申し上げます。

※現在「マニマニ」はオンラインストア、国立科学博物館(ミュージアムショップ)、ジュンク堂書店池袋本店にてお取り扱いしております。

2017年度に引き続き、2018年度も多くの方々のご助力があり、クラゲ屋は活動することが出来ました。クラゲ屋はクラゲの正しい知識、クラゲを軸に理科の楽しさを伝える為に作られた組織です。少しでもご興味のある方はお気軽にご相談ください。そして2019年度も引き続きよろしくお願い致します。

管理人 小玉悠然

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